1.目的
コンクリート構造物は、鋼構造物とともに社会基盤施設の主要な地位を占めており、土木技術者によって現場の不利な条件のもとで構築される。しかも、コンクリート構造物は、セメント以外は工業製品とは言いがたい素材を管理・制御して造られ、他の人工物に比較して大規模で、しかも安全と信頼性の高い安価な構造材料である。このような観点から、コンクリートほど優れた工業材料は存在しない。
このような自然に近い材料を工学的に処理し、信頼性の高い構造部材を創成するため、「コンクリート技術の常識」の背景に隠れている本質的な見方・考え方の理解が、コンクリートを取り扱う土木技術者にとって重要である。以上の観点から、セメントやコンクリートの特質、構造材料のベースである配合の本質、材料の混合物であるフレッシュコンクリートの構造部材としての打設について、できるだけ平易に解説する。また、性能照査型設計法や生産性向上の課題について言及する。
2.受講対象者 一級土木施工管理技士及び二級土木施工管理技士
3.研修プログラム
講座はA~Eの5講義とする。1時間で1ユニット数とし、合計5時間(5ユニット)開講する。
記号 | 講義名 | 時間 | 内容 |
A | セメント・コンクリートを知る |
1 13:00-13:50 | セメントの強さやコンクリートの多孔性などについて平易に説明する。 |
B | コンクリートの配合とは? |
1 14:00-14:50 | コンクリート配合の本質を理解できるよう、材料構成の考え方について解説する。 |
C | コンクリート施工と地域特性 |
1 15:00-15:50 | コンクリート施工と地域特性について考え、現場における留意点を説明する。 |
D | コンクリートを打つ |
1 16:00-16:50 | コンクリートの締固めとは、どのようなことであるかについて、分かりやすく解説する。 |
E | コンクリート分野の今日的課題 |
1 17:00-18:00 | コンクリート技術の今日的課題である性能規定、生産性向上などについて解説する。 |
合計 | 5 |
4.講師 首都大学東京・名誉教授 工学博士 國府 勝郎氏
5.実施日 2017年6月3日(土曜日) 13:00~18:00
6.会場 京都府舞鶴自動車学校 講堂(京都府舞鶴市字上安688)
7.学習プラグラム番号 403706
8.本人確認・受講証明書
本人確認のためCPDS技術者証等をご持参ください。講習会終了後、受講証明書を発行します(学習履歴の申請は受講者が行ってください)。
9.主催者 水嶋CG安全衛生協力会